リスティング広告とは、検索結果に表示される有料広告です。ユーザーが検索したキーワードに基づいて関連性の高い広告を表示できるため、ニーズが明確な顕在層に効率よくアプローチできるのが大きな特徴です。
この記事では、リスティング広告の基本的な仕組みや特徴、始めるための手順などについて解説します。これからリスティング広告を活用したい方はぜひ参考にしてください。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、ユーザーが検索したキーワードに基づいて検索結果ページに表示されるテキスト広告のことです。「検索連動型広告」とも呼ばれています。
代表的な媒体の種類
リスティング広告は、主に「Google広告」「Yahoo!広告」の2つが利用されています。GoogleとYahoo!は利用者が多いことから、これらを活用することで幅広いユーザーにリーチすることが可能です。
また、BtoB領域でおすすめな媒体として「Microsoft広告」があります。Microsoft広告は、マイクロソフト社の検索エンジンであるBingで広告を配信するプラットフォームです。Bingはビジネスシーンでの利用が多いため、BtoBのマーケティング戦略として検討すべき選択肢といえます。
広告の表示のされ方
リスティング広告は、テキスト形式で掲載される広告で、以下の要素で構成されます。
- 広告見出し
- 説明文
- 遷移先URL
文字数や使用可能な記号に制限があるため、ルールを守りながら内容を作成する必要があります。
リスティング広告と他の集客方法の違い
リスティング広告の他にもさまざまな集客方法があります。それぞれの違いを表にまとめたので、特性を理解して目的に応じた選択をしましょう。
SEO対策との違い
リスティング広告とSEO対策は、どちらも検索結果の上部に表示させることを目的とした施策ですが、その中身は全くの別物です。掲載場所や費用などに違いがあります。
| 項目 | リスティング広告 | SEO対策 |
| 掲載場所 | 検索結果画面の上部や下部 | リスティング広告以外の場所(リスティング広告よりも下) |
| 費用 | △(数万円からでも可) | 〇(無料だがノウハウがない場合は困難) |
| 効果が出るまでの期間 | 〇(広告審査後、即日〜数日で表示開始可能) | △(効果が表れるまで通常3〜6ヶ月程度必要) |
| 持続性 | △(予算がなくなるか設定期間が終了すると表示終了) | 〇(上位表示を維持できれば継続的な効果が期待できる) |
| ターゲティング | 〇(詳細な条件設定が可能。地域、時間帯、デバイスなど) | △(キーワード主体の限定的なターゲティング) |
| 競合対策 | 〇(広告枠の入札額を上げることで上位表示が可能) | △(競合サイトとのSEO競争が必要) |
なお、リスティング広告とSEO対策は、相反する手法ではなく補完関係にあります。例えば、リスティング広告で即効性のある集客を行いながら、並行してSEO対策を進めることで、長期的な自然流入を確保するという組み合わせが効果的です。
また、リスティング広告で得られたキーワードデータは、SEO対策の参考にもなります。自社のビジネスサイクルや予算に応じて、両者を適切に組み合わせることが重要です。
ディスプレイ広告との違い
リスティング広告とディスプレイ広告は、掲載場所や広告形式などが異なります。
| 項目 | リスティング広告 | ディスプレイ広告 |
| 掲載場所 | 検索結果画面の上部や下部 | Webサイトやアプリの広告枠 |
| ユーザーの行動特性 | 能動的な検索行動(明確な意図あり) | 受動的(ブラウジング中に広告に接触) |
| 広告形式 | テキスト主体 | 画像、動画、テキストなど多様な形式 |
| 購買意欲 | 比較的高い(検索=興味・関心あり) | 比較的低い(認知段階が中心だが、ターゲティングによる) |
| 費用対効果 | 購買意図が明確なユーザーへの訴求により効果が高い | 認知目的での配信が多いことや、検索のように能動的なタイミングの広告表示ではないため、直接的なコンバージョン率は比較的低い |
| 適している目的 | 商品購入、資料請求など直接的なコンバージョン | ブランド認知、リーチの拡大 |
リスティング広告は購買意欲の高いユーザーの獲得に適している一方、ディスプレイ広告は新規顧客の開拓や商品認知の向上に効果的です。そのため、多くの企業では両者を組み合わせた戦略を採用しています。
例えば、ディスプレイ広告で認知を高めた後、リスティング広告でコンバージョンを獲得するといった施策が一般的です。
SNS広告との違い
リスティング広告とSNS広告は、掲載場所や広告形式などに違いがあります。
| 項目 | リスティング広告 | SNS広告 |
| 掲載場所 | Google、Yahoo!などの検索結果ページ | Facebook、Instagram、X(旧Twitter)などのSNS上 |
| ユーザーの行動特性 | 能動的な検索行動(明確な意図あり) | SNS閲覧中の受動的な接触 |
| 広告形式 | テキスト | 画像、動画、テキストなど多様な形式 |
| 適している目的 | 即効性の高い直接的な集客・販売、具体的なニーズへの対応 | ブランド認知、商品認知、ユーザーの興味・関心に基づいたリーチの拡大 |
SNS広告は、プラットフォームごとに特徴や得意とする訴求方法が異なります。例えば、Instagramは視覚的な商品訴求に強く、Xは情報拡散に適しています。一方、リスティング広告は検索意図に基づき、ユーザーのニーズに対して直接的にアプローチすることが可能です。
効果的なデジタルマーケティングを実現するには、リスティング広告の即効性とSNS広告のリーチ力を組み合わせ、ターゲットユーザーの行動特性に応じて適切なチャネルを選択することが重要です。
特に、認知から購買までの顧客体験を設計する際は、各広告媒体の特性を活かしたクロスチャネルでのアプローチを検討しましょう。
リスティング広告のメリット
ここでは、リスティング広告のメリットを紹介します。
広告を素早く配信できる
リスティング広告の大きなメリットは、設定完了後すぐに配信を開始できる即効性です。また、リアルタイムで配信の開始・停止ができ、広告内容の変更もすぐに反映されるため、状況に応じた柔軟な運用ができます。
(※状況や内容により、広告の審査に時間がかかるケースがあります。)
低予算から始められる
リスティング広告は実際にクリックされた場合のみ費用が発生するため、表示されただけではコストがかかりません。
また、広告主が予算を自由に設定できるため、集客したいタイミングや繁忙期に合わせた予算調整など、効率的に運用できます。
購買意欲の高いユーザーにアプローチできる
リスティング広告は、購買意欲の高いユーザーにピンポイントでアプローチできるのがメリットです。例えば、引っ越し業者であれば、「引っ越し 見積もり」や「引っ越し 安い」といった具体的なキーワードを検索するユーザーに広告を配信することで、実際に引っ越しを検討している層に直接訴求できます。
また、配信地域を設定する機能を活用すれば、効果的なターゲティングが可能になり、費用を抑えつつ広告の成果を最大化できます。特定のニーズを持つユーザーに的確にリーチできるのが、リスティング広告の大きな強みです。
運用の改善がしやすい
リスティング広告は管理画面で設定内容をリアルタイムに変更でき、広告配信の開始や停止も管理画面で操作することが可能です。したがって、無駄な時間やコストをかけず、迅速かつ効率的に運用を進められます。
リスティング広告のデメリット
リスティング広告には即効性や低予算などのメリットがある一方で、デメリットも存在します。
ビジュアル面の訴求には向いていない
リスティング広告は主にテキスト形式であるため、画像や動画を使った視覚的なアプローチには不向きです。
そのため、ブランドの世界観や商品の魅力をビジュアルで伝えたい場合には、ディスプレイ広告やSNS広告のほうが適しています。
広告を避けるユーザーがいる
広告を好まないユーザーは一定数存在します。そのようなユーザーは、リスティング広告が目に留まらなかったり、意図的にクリックを避ける場合があります。
そのため、自然検索を通じてサイトに訪問してもらえるよう、SEO対策を組み合わせてアプローチすることが効果的です。
コストがかかるリスクがある
リスティング広告の広告枠はオークションによって入札される形式のため、競争の激しいキーワードでは入札価格が高騰し、広告費が増大するリスクがあります。
また、設定やターゲティングが不適切だと、成果に繋がらないクリックが発生し、費用対効果が下がる可能性もあります。定期的な分析と運用改善が必要です。
リスティング広告の費用が決まる仕組み
リスティング広告は、クリック課金制とオークション形式であることが特徴です。それぞれについて解説します。
クリック課金制
リスティング広告はクリック課金制を採用しており、ユーザーが広告をクリックするたびに費用が発生する仕組みです。
広告が表示されるだけでは費用が発生しないため、無駄な出費を抑えながら広告運用ができます。
ただし、表示回数は同じでもクリック数が増えるほどコストが増加するため、適切な予算管理が必要です。
オークション形式
リスティング広告は、オークション形式で広告が掲載される位置とクリック単価が決定されます。
広告の掲載可否や順位は「広告ランク」で判断され、ランクが高いほど検索結果の上位に表示されやすくなります。
また、クリック単価は入札状況により変動し、競争が激しいキーワードでは費用が高くなる傾向があります。
リスティング広告の費用相場
リスティング広告の費用は、事業規模や目的によって異なります。大企業では月に数百万〜数千万の広告費を投じる例もありますが、中小企業では月額10万〜30万円程度から始めることが一般的です。
また、内容によっては1日数百円、月に数万円程度の少額予算でも運用できます。
自社の規模や目標に応じて、適切な広告予算を検討することが重要です。
リスティング広告を始める手順
Google広告、Yahoo!広告、Microsoft広告の始め方を簡単に説明します。
手順が予告なく変更されることもありますが、登録する内容自体は概ね以下の通りです。
Google広告での始め方
Google広告の始め方は以下の通りです。
- Google広告のページにアクセスし情報を登録
(※Googleアカウントにログインしていない場合、同時にGoogleアカウントも作成されます) - Webサイトの情報を入力
- 支払い方法や連絡先情報の入力
- Google広告キャンペーンを作成
- 広告グループ・キーワード・広告・予算の設定
- 入札戦略・ネットワーク・地域・言語などの設定
- 広告の配信を開始
Yahoo!広告での始め方
Yahoo!広告の始め方は以下の通りです。
- Yahoo! JAPAN IDを取得
- Yahoo! 広告申込ページで、Yahoo! JAPAN ビジネス ID を取得
- 検索広告アカウントを開設
(※Yahoo!は検索広告とディスプレイ広告でアカウントが分かれています) - 各種情報の入力
- 支払い情報の設定
- キャンペーンを作成
- 広告グループ・キーワード・広告・予算の設定
- 入札戦略・表示する検索画面・地域などの設定
- 広告の配信を開始
Microsoft広告での始め方
Microsoft広告の始め方は以下の通りです。
- Microsoftアカウントの作成
- 広告アカウントの開設
- キャンペーンの作成
- 広告グループ・キーワード・広告・予算の設定
- 入札戦略・地域・言語などの設定
- 広告の配信を開始
また、Microsoft広告ではインポート機能も利用できます。インポート機能は、既にGoogle広告やMeta広告を運用している方にとって便利なツールです。この機能を使えば、Google広告やMeta広告で設定したキャンペーンの情報を簡単にMicrosoft広告に移行できます。管理画面上で設定できるため、初期設定の時間と手間を大幅に削減できます。手順は以下の通りです。
- Microsoft広告にログイン
- 「インポート」から「Google広告からインポート」を選択
- Googleアカウントでサインイン
- インポート元の広告アカウントを選択
- インポートスケジュールを設定
(※インポートした後、Microsoft広告を独自に管理したい場合は、一回のみのインポートとします) - インポートを開始
リスティング広告を成功させるポイント
リスティング広告は、明確なニーズを持つ顕在層に効率的にアプローチできる広告ですが、適切な戦略を持たずに運用すると、期待する成果が得られない場合もあります。リスティング広告をうまく活用するポイントを紹介します。
広告の品質を向上させる
リスティング広告で上位を獲得するには、広告の品質向上が重要です。広告の品質評価の方法は、推定クリック率、広告と検索語句の関連性、ランディングページ(LP)の利便性などが影響します。
したがって、品質を高めるためには、ユーザーニーズに合ったキーワード選定や広告文の作成、操作しやすいランディングページ(LP)を作成するなどの対策が必要です。
KPIを設定する
リスティング広告の成功には、達成目標を具体的な数値で表したKPIの設定が大切です。最終目標に向けて中間目標を設け、これをもとに、誰に(WHO)、何を(WHAT)、どのように(HOW)提供するかを明確化し、施策を計画します。
また、目標をチームで共有し、戦略を一貫させることで、より高い成果が期待できるでしょう。
キーワード選定に力を入れる
リスティング広告では、キーワード選定が大切です。商材やサービスに関連性の高いキーワードを洗い出し、まだ競合他社が出稿していない競争率の低いキーワードを狙うのが効果的です。
「キーワードプランナー」などのツールを活用して検索ボリュームや競合性を確認しながら、ターゲットユーザーの視点でキーワードを選びましょう。競合が少ないキーワードを見つけることで、より低コストで高い成果を上げることが可能です。
定期的に見直し改善を繰り返す
リスティング広告は運用後の見直しが重要です。
そのため、広告文やランディングページを定期的に改善し、検索クエリを確認して成果につながりにくいクリックを防ぐために除外キーワードを設定しましょう。不要な広告費を削減し、浮いた予算を有効活用できます。
広告代理店に運用を代行してもらう
リスティング広告で成果を上げるには、専門的な知識と継続的な運用が不可欠です。運用の手間や知識不足が課題になる場合、広告代理店への依頼が効果的です。広告出稿の目的を明確にした段階で相談すれば、代理店が戦略立案から日々の運用調整までを一括してサポートしてくれます。
また、専門家の視点でキーワード選定や広告文作成、成果を出すための最適な調整が行われるため、短期間での成果向上が期待でき、運用負担を軽減できます。
まとめ
リスティング広告は、検索キーワードに基づいてターゲットユーザーに広告を届ける効率的な手法です。リスティング広告を始めるにはアカウントの作成や各種設定が必要ですが、手順を抑えれば初心者でも簡単に運用を開始できます。
この記事で紹介した知識をもとに、リスティング広告をビジネスに活用し、集客や売上アップを目指しましょう。
なお、リスティング広告の運用に不安がある方は、専門家への相談がおすすめです。
ヨクスルでは、BtoB向けリスティング広告に精通した専任担当者が、独自のヒアリングフォーマットを用いて事業を深く理解した上で運用します。
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