目次
はじめに
Google広告のP-MAX(Performance Max)は、機械学習を活用して複数の配信面へ自動で最適な配信を行うキャンペーンタイプです。限られた広告予算の中で最適な成果を上げるためには、配信状況を把握し、稼働傾向を分析することが重要です。本記事では、P-MAXの配信状況の分析方法と稼働の傾向、さらに効果を最大化するための改善ポイントについて解説します。
P-MAXの配信状況を分析する方法
P-MAXは自動化が進んでいる反面、詳細な配信データを把握しにくいという課題があります。しかし、適切な手法を用いることで、配信状況を効果的に分析できます。
以下の方法で確認した内容を元に、後述する検索テーマやオーディエンスシグナルの調整を行ったり、除外の設定を追加することで、より成果の出やすい配信に近づけることが可能です。
Google広告にログイン
Google広告 にログインし、管理画面を開きます。
P-MAXキャンペーンの選択
左側のメニューから「キャンペーン」をクリックし、分析したいP-MAXキャンペーンを選択します。
検索画面での成果を確認
・左側のメニューから「分析情報とレポート」>「分析情報」をクリック。
・「検索語句に関するインサイト」にて、P-MAXがどのような検索クエリに対して広告を表示しているかを確認可能。
・「詳細レポートを表示」にて、表示回数、クリック関連の数値、コンバージョン関連の数値などを分析し、検索広告としての配信傾向を把握。
(2025年4月現在、費用は確認できない。)
配信面(プレースメント)の確認
・左側のメニューから「分析情報とレポート」>「レポート エディタ」をクリック。
・テンプレートギャラリーの「広告が表示された日時と場所」から、「P-MAXキャンペーンのプレースメント」を選択。
・YouTubeなどは「Googleにより所有および運営」というプレースメント名でまとめられているものの、ディスプレイ広告枠については詳細な配信先まで確認可能。(ディスプレイ広告枠として配信された場合は、Youtubeの動画タイトルも確認可能。)
・ここでは表示回数のみが確認可能。
オーディエンスシグナルの影響確認
・左側のメニューから「分析情報とレポート」>「分析情報」をクリック。
・「オーディエンスの分析」にて、P-MAXキャンペーンの配信対象オーディエンスのパフォーマンスを確認可能。
・表示回数のシェアやクリック数のシェアから、どの層の反応が良いかを確認。
・インデックスの数値にホバーすると、全オーディエンスのトラフィックのうち、該当のオーディエンスが何%を占めているかも確認可能。
登録したアセットのパフォーマンス確認
・左側のメニューから「アセット」をクリック。
・「パフォーマンス」タブを開く。
・各アセット(画像・動画・テキスト)の評価(最良・良・低)が表示される。
・各アセットのコンバージョンを確認し、効果の高いクリエイティブを特定。
広告パフォーマンスの時系列分析
・左側のメニューから「分析情報とレポート」>「レポート エディタ」をクリック。
・テンプレートギャラリーの「広告が表示された日時と場所」から、「広告が表示された日時」を選択。
・日別の表示回数、クリック関連の数値、コンバージョン関連の数値、費用などの推移を確認可能。
・同レポートをカスタムすれば、時間別や曜日別のデータも確認可能。
・広告の消化ペースや成果の高い曜日・時間帯を特定し、「広告のスケジュール」の最適化に活用。
P-MAXの稼働傾向の特徴
P-MAXキャンペーンは機械学習によって最適化が進みますが、その稼働パターンには一定の傾向があります。
学習フェーズの挙動
- 初期学習(約2週間)
配信が安定せず、コンバージョン数が低めになりがち。 - 最適化期間(3〜4週間目)
パフォーマンスが徐々に向上し、配信の傾向が見えてくる。 - 安定運用期(1ヶ月以降)
配信が安定し、成果の最大化を目指すフェーズ。
入札について
先述した方法で確認できる検索面の実際の表示回数、クリック数、クリック率と、キャンペーン全体のコストから、検索面での配信において、通常の検索キャンペーンで配信するよりもクリック単価がかなり安そうです。
これはP-MAXを「成果を最大化するためのキャンペーン」として成立させるために、かなり安価な入札を可能にするようGoogleによってシステムが調整されている可能性があるのではと推察しています。
P-MAXの効果を最大化するための改善ポイント
P-MAXの成果を最大化するためには、適切な最適化が欠かせません。
P-MAXは学習を進めることで最適なターゲットに配信されますが、最初のシグナルの設定がかなり重要です。
検索テーマの適切な設定
検索広告枠や、その他ユーザーの検索行動が関連する広告枠への配信時に利用されます。「検索テーマ」を設定することで、ターゲットとなる検索クエリをある程度誘導することが可能です。
- 適切な検索テーマを設定することで、ターゲット層に近い検索語句への配信を促進。
- ビジネスに関連性の高いキーワードを登録し、無関係なトラフィックを抑制。
オーディエンスシグナルの適切な設定
ディスプレイ広告枠や、Goolgeにより所有および運営されているプレースメントへの配信時に利用されます。
(Googleにより所有および運営されているプレースメントには、GoogleマップやYouTubeなどの検索行動が関連する広告枠もあり、それらは検索テーマも利用して配信が行われます。)
- 既存顧客のデータを活用
CRMデータやサイト訪問者リストを活用し、高精度なターゲティングを実施。類似した層へ拡張しての配信も行われる。 - CVしたユーザーの活用
CVユーザーのリピートや、CVユーザーに類似した層へ拡張して配信。 - 興味/関心、ユーザー属性
ユーザーに関連する興味や関心、ライフイベント、ユーザー属性などを選択。
※シグナルとして設定した内容は、あくまで配信の学習を方向付けるものであり、指定した以外のユーザーにも配信されることを理解しておく必要があります。
まとめ
P-MAXの配信状況を適切に分析し、稼働傾向を把握することで、より効果的な運用への改善が可能になります。
P-MAXは自動化が進んでおり、複数の配信面への配信を一つのキャンペーンで管理できる非常に便利な機能ですが、適切な設定とデータ活用による改善を行わないと、運用内容がブラックボックス化してしまいます。
継続的な分析と改善を行いながら、成果を最大化していきましょう。