個人情報保護法やプライバシー規制の改定に対応するため、様々な広告技術の変更が行われてきました。コンバージョンの正確な測定についても例外ではなく、Googleの拡張コンバージョンもその一つです。
しかしながらその仕組みから、BtoB分野においては特有の課題が存在しますので、今回はその課題と対策について考えていきます。
目次
拡張コンバージョンの基本的な仕組み
Googleの拡張コンバージョンは、ファーストパーティの顧客データ(メールアドレスなど)をハッシュ化し、Google側が持つデータと照合することで、より正確なコンバージョン計測を行う仕組みです。
Google広告ヘルプ:拡張コンバージョンについて
BtoCとBtoBのデータ環境の違い
BtoCとBtoBの広告環境には大きな違いがあります。
BtoCでは、個人情報が広く使用されるのに対し、BtoBでは企業情報の使用が多くなります。
つまり、獲得したリードはビジネス用のメールアドレスや電話番号であることが多く、Googleが持つ個人情報(Googleアカウントの登録情報など)とのマッチ率が低い傾向があるようです。
このように、ビジネスによって拡張コンバージョンを正確に測定するためのデータ環境が違ってきます。
BtoBにおける特有の課題
共通の電話番号の問題
多くの企業が共通の会社番号を使用しているため、電話番号を用いた個別のマッチングが難しいことがあります。
メールアドレスの一致率の低下
BtoBでは、企業ドメインのメールアドレスがGoogleアカウントと一致しないケースが多く、メールアドレスを使ったマッチングが難しいです。
氏名によるマッチングの限界
同姓同名の存在や、個人を特定するためのデータが不足している問題があります。
課題を解決する機能と注意点
モデル化コンバージョン(作業不要)
データが不足する場合、Google広告では機械学習を用いて未観測のコンバージョンを推定するモデル化コンバージョン機能がデフォルトで提供されています。これにより、計測漏れやデータ欠損を補い、より正確な効果測定が可能とされています。
ただし、あくまで推定であるため、実際に確認できたコンバージョン数や売上推移との乖離があることも加味し、相関性を見出しながらマーケティングに関する判断をすることが重要となります。
オフラインコンバージョンのインポート
BtoBビジネスでは、オンラインの行動(KPI)が直接的なコンバージョン(KGI)に結びつかないケースも多いため、オフラインコンバージョン(KGI)の計測も重要です。
CRMデータや営業システムからのデータをGoogle広告にインポートすることで、オンラインとオフラインのデータを統合し、広告効果の全体像を把握することが可能となっています。
注意点
- データの正確性を確保する: CRMや営業システムのデータが、最新かつ正確であることを定期的に確認し、Google広告へのインポート時にエラーが発生しないようにします。
- プライバシーに配慮する: 顧客の個人情報を取り扱う際は、データの匿名化やハッシュ化を行い、プライバシー保護に努めます。Googleへ個人情報を渡す機能を利用する場合は、現行のプライバシーポリシーで実施可能な内容であるか、確認することが必要です。
- 継続的なデータ連携: オフラインコンバージョンのインポートは一度きりではなく、定期的に実施し、最新のデータで広告効果を測定・最適化します。
- チーム間の連携強化: マーケティングチームと営業チームが密に連携し、データの共有やフィードバックを行うことで、より効果的な広告運用が可能となります。
まとめ
今回は、BtoB分野での拡張コンバージョンの課題と対策についてご紹介しました。
個人情報保護法の改定や新しい技術の導入により、広告に関連する領域の仕様や広告運用の手法などについて、変化が激しい時代となっています。
お客さまからも、インハウスでの対応はなかなか難しいというお話が更に増えました。
Web広告の運用にお悩みの際は、ぜひ弊社にご相談ください。